カテゴリー別アーカイブ: 一般公開行事

2016/08/27(土) 城山ダム見学会

2016 年の城山ダムの見学会は、森と湖に親しむ旬間の土日に設定し忘れてあわてて平日に開催したもの、十分に集客できなかったということで、森と湖に親しむ旬間の枠外となる 2016/08/27(土) に再度開催されることになったということを 1 回目の平日の見学会参加時に知り、この 2016/08/27(土) の見学会も申し込んで見ました。定員以上の応募があって抽選となったそうですが、無事当選し、見に行ってきました。

集合は、相模川水系ダム管理事務所です。駐車場もあります。

相模川水系ダム管理事務所

相模川水系ダム管理事務所

最初に会議室で、今日の予定についてざっくりしとした説明があります。

城山ダム見学会の予定

城山ダム見学会の予定

また、城山ダムのパンフレットをもらいました。

城山ダムパンフレット

城山ダムパンフレット

説明会で城山ダムを紹介するビデオが流されますが、写っている自動車などからして 15 年から、もしかしたら 20 年ぐらい前に作ったビデオなのでは? という感じの古いビデオです。なかなか新しく作る予算がないのでしょう。

説明会が終わると、2 つの班に分かれて見学ツアーの開始です。受付時にもらった名札でグループ分けがすでにされていて、私は第 1 班で、情報管理室、城山ダム展望台、監査廊、ダム背面通路の順で見学することとなりました。

班毎に分かれ、それぞれに案内として付いてくれる方々が付いてくれます。

案内役の方々

案内役の方々

貸していただいたヘルメットには 「企利城」 と書かれたものと 「相系」 と書かれたものがありました。どちらも何かの略語なのだと思いますが、まったくわかりません。私自身が使ったのは 「企利城」 のヘルメットでした。隣の方の席においてあったのは 「相系」 でした。近くを見渡した限りでは、この 2 種類だけでしたが、もしかしたら色々寄せ集めていて、他にもあったのかも知れません。

貸していただいたヘルメット 「企利城」

貸していただいたヘルメット 「企利城」

貸していただいたヘルメット 「相系」

貸していただいたヘルメット 「相系」

そして見学開始です。まずは情報管理室です。

情報管理室

情報管理室

正面に相模川水系の相模ダム、城山ダム、道志ダム、宮ヶ瀬ダムなどの、水位、放流量や、関連する発電所の動作状況、相模大堰、寒川取水堰などの取水状況を示す大きな情報表示版があります。

その手前にはダムの詳細な情報を見たり、城山ダムの 6 つのゲートを操作したりする操作卓があります。6 つあるゲートは開けたり閉めたりする操作の順番が決まっているらしく、毎回同じ順番で操作するそうです。1 つのゲートだけを大きく開けることはせず、1 つ目と決まっているゲートを少し開け、もっと流量が必要な場合は 2 つ目に操作すると決まっているゲートを少し開け、と繰り返し 6 番目のゲートも少し開けた状態で、さらに流量が必要だと、1 番目と決まっているゲートの操作に戻り、そのゲートをさらに少し開ける、というような操作を行うのだそうです。

向かって右手の方には、放流時に流域に警戒情報を伝えるための色々な装置があります。

次に建物を出て、城山ダムの全景が見える展望台へ行きます。この展望台は普段から自由に立ち入ることができるので、このようなイベントに参加しなくても、城山ダムをこの写真のようにいい感じの角度で眺めることが出来ます。

城山ダム展望台から眺めた城山ダム

城山ダム展望台から眺めた城山ダム

ダムの堤体には、よく見ると横方向に何本もスジが入っています。これって飾りのようなものなんですか? と聞いてみたところ、コンクリートを下の方からだんだん打っていく時に、このスジの間隔の厚みごとに、上からローラーで圧力をかけるなどしていく工法を取ったために、このようなスジが残ったもので、飾りではないとのことでした。

ゲートを開閉する機械がダムの上に乗っていますが、良く見ると、青い機械のついたゲートと、水色の機械がついたゲートがあります。

青色と水色、2 種類のゲート開閉装置

青色と水色、2 種類のゲート開閉装置

これは、城山ダムのゲートがちょうど老朽化による入れ替え時期で、水色のものが従来のゲート装置で、青いゲートは、交換したばかりの新しいゲート装置なのだそうです。ゲート 1 機ずつ交換作業をしているので、このように新旧が混ざった状態になる時期ができるのだそうです。しばらくすると、全てのゲートが青いゲート装置に変わります。

そしていよいよ堤体の中に設けられた、監査廊という通路に入っていきます。背面通路というところを少しだけ歩いたところに監査廊への入口があります。

監査廊入口

監査廊入口

城山ダムの監査廊は中でけっこう高低差があります。作業員など特定の人しか入らないことを前提に作られているので、バリアフリーなど全く考えられておらず、かなり急な階段になっています。

監査廊の階段。長くて、急で、なかなか大変です

監査廊の階段。長くて、急で、なかなか大変です

階段を下がったところが下段の監査廊で、入口から水平に続くのが中段の監査廊です。下段を見た後、中段も少し歩きました。

監査廊水平部分

監査廊水平部分

監査廊下段には、地下水圧を測る水圧計が等間隔にいくつも設置されていました。

地下水圧計

地下水圧計

監査廊の下段は、上の写真で見てわかるように階段で一旦下り、水平部分があって、また登るという構造になっているのですが、等間隔で設置されているので、階段の途中にもいくつも水圧計がありました。

監査廊に突き出している部分は水圧計の計測部で、実際に水圧を測る対象となっている場所は、ダム堤体の底面の部分なので、この計測部からはずっと下の方です。

監査廊の途中には地震計も設置されていました。

地震計

地震計

監査廊には今回最初に通った下段の部分と、最初に入った入口からそのまま水平に続く水平部分の中段の 2 つがあります。地震計はどちらにも設置されています。(写真は中段の地震計) また天端にも設置されていて、上中下の 3 箇所で震度を測定できるようになっているそうです。ダムは通常の建築物と違って、基礎がありません。というより、ダムを建設する前に地面を掘って、硬い岩盤をまず露出させて、その上に建設するので、ダムは堤体全体が通常の建築物でいう基礎のような構造になっています。そのため地震では岩盤と一緒に揺れる感じになるので、他の建物に比べると揺れは小さくなるそうです。特に下の段の地震計は、揺れが小さくでる傾向があるそうです。

こちらはたわみ計測用のワイヤーです。

たわみ計測用ワイヤー

たわみ計測用ワイヤー

プラムラインという名前です。構造は単純で、天端から錘をつけたワイヤーが吊るされているだけです。ワイヤーは垂直になるので、これを監査廊の途中にある上の写真の観測室で計測すると、ダムの堤体がどのぐらいたわんだり、傾いたりしているかがわかります。ダムを外から見ている分には、満水時も、水が少ない時も、同じように立っているように見えますが、このような方法で精密に計測すると、満水になるとやはり川下方向に少し傾くのが計測できるそうです。

こちらは監査廊のエレベーター乗り場です。

監査廊エレベーター

監査廊エレベーター

天端にある乗り場から監査廊まで来ることができるエレベーターです。前回の見学会では、このエレベーターで監査廊へ来ましたが、今回は背面通路を通ってきたので、乗りませんでした。

監査廊の見学を終えると、入った時とは別のドアから背面通路へと出ます。

監査廊出口

監査廊出口

そして背面通路を歩きます。途中ゲートのある部分では背面通路自体がかなり上下していて、階段があるのですが、通常の施設とは違いバリアフリーのような考慮はないので、ものすごい急角度の階段です。

背面通路の階段

背面通路の階段

ちなみに、この通路を「背面通路」というのは、ダムの背面にあるからです。ダムの写真というと普通は川下から撮影されることが多いです。川上から撮影すると、ダム湖に水がたまっているため、堤体がほとんど見えないためです。そのためダムの「正面」というと、川下側という印象がありますが、ダムの正面とは、川上側の方を言います。なので、川下のこちら側は「背面」であり、そこにある通路は「背面通路」なのだそうです。

あと、写真で背面通路自体は、何やら大きな配管の上に設置されているのがわかります。実はこの配管自体は、城山ダムの構成物ではありません。この配管は城山ダムができる以前から相模川を渡るように設置されていた水道配管で、ダムが建設される時に水没してしまう位置にあったため、城山ダムの背面の位置に場所を変えて設置しなおされたものです。城山ダム自体も水道水利も用途の一つですが、城山ダムで貯めた水を水道として使う時は、下流にある寒川取水堰から取水するので、送水は、実際には相模川に水を流すことによって行っているので、水道送水用のこのような配管はありません。ちょっと不思議な感じがしました。

城山ダムの背面には、この水道の配管以外に、他にも城山ダム自体とは直接は関係のない配管が 2 つ通されています。説明を忘れてしまったのですが、1 つは下水で、それは水道管と同様に城山ダム建設時からあったものだったと思います。もう 1 つも下水で、何か別の理由で新たに設置する必要ができて追加されたという話だったと思うのですが、なぜ追加されたのかとかの説明はしてくれていたのに、忘れてしまいました。

背面通路からはダムのゲートを間近に見ることができて迫力があります。

背面通路から見た城山ダムのゲート

背面通路から見た城山ダムのゲート

ゲートの写真を撮ろうとすると、先ほど説明した 2 つの配管が目の前にあってとても邪魔です… 水道管は背面通路の足元にあるので、この写りこんでいる 2 つの配管は 2 本の下水管です。1 つは後で設置されたという説明でしたが、写真で見てもわかるように、確かに 1 つは新しく、1 つはいかにも古いという感じです。

背面通路からゲートの塔屋を見上げると、遠くから見た時はつながっていると思っていた上の部分が、1 つ 1 つ独立していることがわかりました。

城山ダムゲートの塔屋を見上げる

城山ダムゲートの塔屋を見上げる

写真では正面側でつながっているようにも見えますが、これは人が通れる通路が渡されているだけで、構造としてはそれぞれに独立して立っています。

ゲート巻上げ用のワイヤーが左右に 2 本ずつ見えます。2 本あるのは、一応、万が一切れてしまった場合でも大丈夫なように 2 本になっていて、1 本でも巻き上げることができるそうです。

中央の 2 つのゲートは、水面に出ておらず、少し深い部分にあります。こちらは角度が少し違うので、下水管に邪魔されずにゲートの全体を撮影することができました。

構造が少し違う中央の 2 つのゲート

構造が少し違う中央の 2 つのゲート

ゲートの色が青いのは、現在塗りなおしの最中で、青いのは既に塗りなおし作業が終わったゲートで、灰色のゲートはまだ塗りなおしされていないというだけで、特に意味はありません。

中央のゲートのもう 1 基はまだ塗りなおされていませんでした。

塗りなおしがまだで灰色のままのゲート

塗りなおしがまだで灰色のままのゲート

写真で見てもあまりわからないかも知れませんが、中央の 2 つのゲートの方が、物理的には少し小さいです。実際に見ると、小さいことは明らかにわかります。これは少し水圧の高い場所に設置されているので、同じ流量を流すために開けなければならないゲート口の大きさが小さくなるため、ゲート自体も小さくなっていて、排水できる水量自体は、左右にある他の 4 つのゲートと同じなのだそうです。

背面通路を通って戻ります。

背面通路を通って戻る

背面通路を通って戻る

通路の端のあたりに、水道管のバルブがあります。

水道管のバルブ

水道管のバルブ

こんな巨大なバルブを間近で見ることもあまりないので、「これはデカいな」と圧倒されました。

会議室に戻ると、アンケート用紙、エコバッグ、神奈川県営水道が販売する PET ボトルの水「森のハーモニー」、城山ダムのダムカード 2 種類 (通常版と、50 周年記念版) それぞれ 1 枚が座席に置かれていました。

城山ダム見学会のおみやげの品々

城山ダム見学会のおみやげの品々

写真では見えませんが、エコバッグの中に、ダムエレキくんの小さいぬいぐるみと、ダムエレキくんのピンバッジも入っていました。

見学会はこれで終了です。天候が微妙で、途中わずかにパラパラと雨が落ちてきて瞬間がありましたが、最後まで本格的には雨に降られることなくてよかったです。

帰る時には、ダムエレキくんが見送ってくれました。

参加者を見送るダムエレキくん

参加者を見送るダムエレキくん

ダムエレキくんとツーショットを撮って去ろうとして入口を振り返ると、ダムエレキくんも振り返ってくれました。

振り返るダムエレキくん

振り返るダムエレキくん

ダムエレキくんは、どう見ても「ゆるキャラ」ですが、ゆるキャラグランプリに出場していません。これは、本人が「自分はダムで硬いので、ゆるくはない」と主張しているためらしいです。

1 回目の見学会では通れなかった背面通路を通り、ゲートを間近で見れて楽しかったです。

欲を言うなら、放水している状態のゲートを背面通路から一度見てみたいものです。あと、ゲート巻き上げ機のある塔屋にも上ってみたい。が、安全面とか考えるとそういう企画は簡単には行えないんでしょうかね… 相模川水系ダム管理事務所の皆さん、来年の見学会ではぜひそういう企画もご検討ください。

2016/07/30(土) JAXA 相模原キャンパス一般公開

JAXA 相模原キャンパスの一般公開に行ってきました。

今年は午前中腰痛治療で病院に行っていたため、午後からしか行けず、時間が全然足りませんでした。6 つある会場のうち、第 5 会場しか見れませんでした…

スクーターで行ったので、西門から入り、西門内側の駐輪場にスクーターを停めました。公共交通機関だと、私の家からだと小田急相模原→(小田急)→町田→(JR 横浜線)→淵野辺→(バス)→JAXA 相模原、とすごく大回りになってしまうため、ものすごく時間がかかってしまいます。また、車で行くと駐車場が満車で入れないことなどもあるので、JAXA 相模原キャンパスの一般公開へは、スクーターや自転車で行くのが一番よいような気がします。

西門を入ってすぐのところに会場マップやスケジュールを書いた案内看板がありました。

JAXA 相模原キャンパス一般公開案内看板

JAXA 相模原キャンパス一般公開案内看板

いつも西門から入った時でも、正門方向へ進んで第 1 会場から見ていたのですが、今回は第 5 会場から見てみることにしました。

最初に気になったのは再使用観測ロケットです。展示されているこの写真のロケットエンジンは、試験機ですが、燃焼試験を実際に行ったモデルです。しかも元々はフライトモデルとはならないはずだったのに、全体のスケジュールが伸びたことで、このエンジンそのものが、最初のフライト試験に用いられることになったそうです。

再使用観測ロケット実験機

再使用観測ロケット実験機

エンジン本体はなんと銅で出来ているそうです。耐熱温度が低いので、エンジン自体に水素を通す配管が多数通っていて、燃料の水素の一部をそこに通すことで冷却しているそうです。逆にそこで加熱された水素は、その力を利用して、ターボのタービンを回す動力源となっています。すごい絶妙なバランスで出来ているエンジンという感じでした。

観測用ロケットなので、宇宙まで飛んでいくものではなく、大気の高層まで飛んで、観測を終えると戻ってくるというものです。着陸場所ですが、離陸場所の近くに、学校の運動場のような広さの土地があれば十分戻ってこれ、精度は 10m 以内というような単位で余裕で制御できるそうです。パラシュートではなく、逆噴射して軟着陸します。

推力の大きさの調整は、燃料である水素の流量を調整するバルブがあるそうです。

燃調は、そもそも必要なのかどうかもわかりませんでしたが、ちゃんと調整機構があるそうです。O2 センサーがあるんですか? と聞いてみたら、そんなものはなく、水素と酸素の流量計の差で調整しているとのことでした。

燃料はどこで気化するんですか? と聞いてみたら、そもそも Mega バールの圧力が燃料にも酸素にもかかっているので、状態として「液体」とか「気体」というような圧力ではないらしいです。知らなかった。ターボと言われると、車のターボのような 1.5 倍とか 2 倍とかいうような圧力だと思っていたのですが、全然違う世界なのでした。

燃料タンク、酸素タンクからどんどん燃料や酸素を消費していくと、最後には燃料や酸素が出てこなくなりませんか? と聞いてみたところ、燃料タンクや酸素タンクには、燃料の一部を気化したものを戻して圧力を保っているのだそうです。

推力方向の調整は、エンジン自体を支えるジンバルで行うそうです。ジンバルのアクチュエーターがロケットエンジンの巨大な推力に耐えてその向きを変えたり、向いた方向を保ったりできるのが不思議だったので質問してみましたが、担当していた方がエンジン本体の担当者だったため、わからないということでした。勉強しておくので来年同じ質問をしに来てください、と言われました。

続いて、ちょうどイプシロンロケットプロジェクトマネージャー森田 泰弘さんの講演が始まるところだったので、聴いてみました。椅子は埋まっていて、20 ~ 30 人ぐらいが立ち見していました。私も開始ぎりぎりぐらいに偶然ここへ来ただけなので、当然立ち見です。

イプシロンロケットプロジェクトマネージャー森田 泰弘さんの講演

イプシロンロケットプロジェクトマネージャー森田 泰弘さんの講演

あまりハードな内容ではなくて、「固体燃料ロケット大好き」という感じの、ちょっとほんわかした講演でした。面白かったのですが、今回は午後に来ていて時間がなかったので、講演聴くより、色々な展示を見てまわった方が良かったかも… とも思ってしまいました。

次に気になったのはスロットアレイアンテナです。

スロットアレイアンテナ (部分)

スロットアレイアンテナ (部分)

普通はアレイアンテナというと、それぞれのアンテナ素子に、何らかのデバイスがついていて、そのデバイスが細かくタイミングを調整して電波を出すことで、全体の合成された電波が一定のビームを作る、というようなものですが、このアレイアンテナは、幾何学的に計算されたスリットの位置だけで、そのようなアレイアンテナの機能を果たしてしまおうというものです。用途はレーダーなので、周波数は 1 つの周波数だけにチューニングしてしまえばよく、そんなことが可能なようです。この写真の枠外の板状に見えるアンテナの左端に導波管があり、その導波管に、精密に計算された穴が開けられていて、そこから漏洩した電波が、右方向に進みます。その電波が、この写真に見える T 字形に組み合わされたスリットから漏洩するのですが、位置が絶妙に計算されているため、その漏れ出た電波がうまく円偏波となって、この板状のアンテナに対して垂直方向に出て行くのだそうです。説明聞いても「ほんとかよ…」と思ってしまうような技術です。

もっとびっくりしたのは、当たり前と言えば当たり前なのですが、このアンテナはレーダー用なので、送信した電波が何かに当たって戻ってきた電波の受信にも使います。戻ってきた電波は上記の説明の逆に、スリットから入り込んで、合成されて導波管に開いた穴に入って行き、導波管根元の受信素子に着信するんだそうです。そりゃ、送信できるんだから、受信もできるんだろうと思いますが、どうも納得できません。

あとはおなじみ太陽発電衛星です。

太陽発電衛星

太陽発電衛星

以前質問した時には、その場に立っていて私が質問をした説明員の人が実は担当者ではなくて、ほとんど答えを得られませんでしたが、今回は色々答えてくれました。

まず、焼き鳥問題ですが、電磁波の密度がすごく低いため、受電アンテナ上空を飛ぶ鳥が焼き鳥になることはないそうです。

衛星の位置ですが、静止軌道になるそうです。遠くないですか? と聞いてみましたが、距離的には問題ないとのことです。

衛星の大きさですが、発電パネルは 2km 四方程度だそうです。静止軌道のスロットに収まるのは間違いないのですが、例えば現在の原子力発電 (が 2010 年までのように本来の稼動状況だった場合) の発電量を置き換えるには、この 2km 四方の発電パネルが 40 ~ 50 個ぐらい必要なのだそうです。日本だけで。日本から見える静止軌道に、40 ~ 50 個もスロットをもらうことはできるはずがないので、どうするんですか? と聞いてみましたが、「政治的な問題になるので、答えはない」ということでした。1 つの衛星位置に、2km 四方の発電パネルを連結して、衛星をどんどん大きくする、という方法も検討はしているそうです。

2km 四方の衛星を打ち上げられる輸送手段はないという質問には、もちろん細かく打ち上げて上空で組み立てるという話でした。自動的に組み立てる技術は? と聞いてみましたが、大丈夫なはず、ということでした。しかし国際宇宙ステーション ISS の組み立て時には、実際には宇宙飛行士がハンマーをふって押し込む、というようなローテクの極みのような方法で組み立てられた箇所も多数あるので、無人で 2km 四方などという巨大な衛星を組みたてられるのかは、正直疑問です。

これだけ大きいと故障の確率も高まりますが、細かなモジュールに分かれていて、故障した場合は、モジュールごとに機能を停止させるそうです。それによる出力低下は、可能ならば追加のモジュールを打ち上げて、自動的に連結させて復旧させるということでした。

衛星自体の制御は、もちろん何らかの燃料を積んで、ロケットエンジンで調整するようです。2km 四方ともなると質量が大きいので、燃料も大量に積んでおかないと、すぐに制御不能になりそうですが、そのことは今の時点ではあまり考えていないそうです。

検証は、地上での電力送受信試験はもうできているそうです。宇宙からについては、国際宇宙ステーション ISS に送信機を置いて試験をしてみようと考えているそうです。90 分で地球を 1 周する国際宇宙ステーションからだと、きちんと電力の送信方向を細かく制御したりしないと行けませんが、大丈夫ですか? と聞いてみたところ、そこはけっこう技術的に確立しているような話でした。

意図的に電力の密度を下げて送信しているけど、一箇所に集中させれば、兵器になり得る装置ですよね? という話については、その通りなので、そうなってしまわない方策を考えなければならない可能性はあるそうです。(逆に言うと、まだ考えていないらしいです)

静止軌道だとすると、地上局は赤道付近に置く必要があるのですか? と聞いてみましたが、日本ぐらいの緯度でも大丈夫だそうです。

夢のあるプロジェクトだとは思いますが、課題が多すぎるとも感じました。

ここで早くも終了時間になってしまいました。

キャンパス内をすこし歩いて、多くの人が「M-V ロケットの実物大模型」だと思っている M-V ロケット 2 号機の実物のところまで行ってみました。

M-V-2 (事情により打ち上げられなかった M-V ロケット 2 号機の実物)

M-V-2 (事情により打ち上げられなかった M-V ロケット 2 号機の実物)

すると以前はたぶん林になっていたはずの、M-V-2 の後ろ側が整地されていました。整地された周囲には工事囲いがあり、宇宙探査実験棟 (平成 29 年 春 完成予定) の看板が設置されていました。新しい建物が建つようです。

宇宙探査実験棟 (平成 29 年 春 完成予定) の看板

宇宙探査実験棟 (平成 29 年 春 完成予定) の看板

ロケットが展示されている付近では、帰宅しようとする人の流れの中に、高下駄、うさ耳、後頭部に白仮面、という謎の人物がいて、今日も平和だなぁ、と思いました。

高下駄、うさ耳、後頭部に白仮面、という謎の人物

高下駄、うさ耳、後頭部に白仮面、という謎の人物

そんな感じで、毎年時間が足りず欲求不満となるイベントですが、今年はいつもよりさらに欲求不満な感じで終わってしまったのでした。

2015/06/07(日) トルコ海軍 TCG GEDIS ゲディス一般公開 at 晴海ふ頭

東京の晴海ふ頭で、トルコ海軍の TCG GEDIS ゲディスという軍艦が一般公開されるというので見に行ってきました。

こんなイベントに来る人がいるのかと思ったのですが、行ってみると、そこそこ人が並んでいました。

トルコ海軍ゲディス一般公開の入場待ち行列

トルコ海軍ゲディス一般公開の入場待ち行列

ゲディスの係留ロープには、ねずみ避けが付いていました。軍艦どころか、漁船でもあまり見たことありません。トルコではねずみの被害が大きいのでしょうか?

係留ロープに付けられたねずみ避け

係留ロープに付けられたねずみ避け

警備の兵士は、実銃を持ってます。これって、法律的にはどういうことになっているんでしょうか?

実銃を持って警備するトルコ海軍の兵士

実銃を持って警備するトルコ海軍の兵士

甲板上にある、ロケットランチャーと思われるものですが、ちゃんとトルコ国旗のマークが付いていました。自衛隊の護衛艦にはないセンスですね。

トルコ国旗のマークが付いたロケットランチャー

トルコ国旗のマークが付いたロケットランチャー

こちらは主砲です。

ゲディスの主砲

ゲディスの主砲

主砲と言っても、第二次世界大戦の頃とは軍艦の兵装の考え方は全く異なるので、攻撃兵器としての意味合いはほとんどありません。今回のように友好訪問で入港するような場合、砲の先端には「栓」がされているのですが、こんなものがついていました。

ゲディスの主砲の「栓」

ゲディスの主砲の「栓」

なにやら帆船の絵の描かれたステッカーのようなものが貼ってあります。この船は Ertugrul という船で、日本の和歌山県沖で沈没し、現地の日本人が救出活動を行ったことから、その後のトルコ・日本の友好のシンボルとなった船です。

この近くの警備をしていたトルコ海軍の軍人さんが、英語で色々話をしてくれました。妻とその軍人さんとのツーショットです。

妻とトルコ海軍の軍人さんとのツーショット

妻とトルコ海軍の軍人さんとのツーショット

ファランクスは謎の台に載っていて、ロード部が外部に見えてました。こういう状態は初めて見たような気がしますが、自衛隊の護衛艦にもこんな構造で見えている船があるんでしたっけ?

ファランクスのロード部

ファランクスのロード部

ヘリコプター用の飛行甲板では、トルコ風コーヒーとデザートが振舞われていましたが、我々は公開時間の最後の方で行ったため、デザートはなくなっていて、コーヒーだけいただきました。

ヘリコプター飛行甲板カフェ

ヘリコプター飛行甲板カフェ

下船前に、ヘリコプター飛行甲板にいた兵士の方数名と、記念写真を撮っていただきました。

ゲディス乗員の方々と記念写真

ゲディス乗員の方々と記念写真

こんな感じで見学を終えましたが、そういえば船の外観写真を載せていなかったので、外観写真を…

TCG GEDIS ゲディス外観 (前方から)

TCG GEDIS ゲディス外観 (前方から)

TCG GEDIS ゲディス外観 (後方から)

TCG GEDIS ゲディス外観 (後方から)

軍艦というと、日本の自衛艦か、在日アメリカ軍の船しか見たことがなかったので、なかなか面白い体験でした。

2015/04/18(土) 理研和光一般公開

毎年春に行われている、理化学研究所 (理研) の和光研究所の一般公開に行ってきました。

和光市駅を降りると、駅前からシャトルバスが出ています。思ったより人が並んでいました。

理化学研究所一般公開シャトルバス乗り場

理化学研究所一般公開シャトルバス乗り場

こちらが理化学研究所 (理研) 和光研究所です。

理化学研究所 (理研) 和光研究所

理化学研究所 (理研) 和光研究所

研究所に入ると、超伝導サイクロトロンなど、装置それ自体が巨大科学の成果と言えるような装置を目の当たりにすることができます。

史上最強の超伝導リングサイクロトロン

史上最強の超伝導リングサイクロトロン

装置のすぐ前で記念撮影してしまったりなんかもできます。

リングサイクロトロン前で記念撮影

リングサイクロトロン前で記念撮影

最先端装置の下を見ると、普通のテーブルタップで電源が引かれてありして、ちょっとびっくりします。

最先端テクノロジーのテーブルタップ?

最先端テクノロジーのテーブルタップ?

さすがに実験装置や、その周辺装置の電源がこれ、ということはなくて、一般公開時にしか使わないような臨時の照明とか、音声案内用のスピーカーとかの電源なんだと思います。

研究所内のあちこちに研究者などが立って説明をしてくれます。なんとか理解できるものもありますが、アイソスピンの話は、聞いても何のことやらまったくわかりませんでした。

そこのあなた、アイソスピンに興味ありませんか? と呼びかけられ説明を聞きましたが、全くわかりませんでした

そこのあなた、アイソスピンに興味ありませんか? と呼びかけられ説明を聞きましたが、全くわかりませんでした

理研和光研究所では核物理などの基礎研究を主に行っているので、素人目にはどんな成果を出しているのかほとんどわかりませんが、最近の話題としては、日本に命名権が来るかもしれない、113 番元素の合成、発見の実験を行った場所です。研究をリードした森田 浩介教授自らが机を出して、来場者に説明をしてくれていました。

ゆるキャラじゃないですよ。森田 浩介教授です

ゆるキャラじゃないですよ。森田 浩介教授です

この研究所では、中学、高校の同級生である森本君がエンジニアとして働いています。この森田教授の 113 番元素発見の実験で、実験装置の一部の製作などに関わったそうです。森本君に会うのは高校卒業以来ぐらいなので 30 年ぶりぐらいですが、見た目は昔のほとんど変わっていませんでした。

理研で働いている中学、高校の同級生、森本君とツーショット

理研で働いている中学、高校の同級生、森本君とツーショット

施設や展示を見てまわりながら、色々な天才研究者の皆様の話を聞いて、知恵熱が出そうになりそうでしたが、楽しく見学できました。

2014/11/16(日) 首都圏外郭放水路・特別見学会

出来たばかりのころから行きたいと思っていたのですがなかなか行けずにいた首都圏外郭放水路の特別見学会 (一般公開) に行ってきました。

全くアーバンさを感じさせない東武アーバンパークラインで南桜井駅まで電車で向います。駅前からはイベント日なので、シャトルバスが出ています。

首都圏外郭放水路見学会会場へ向かうバスのチケット

到着してさっそく「神殿」と言われる地下調圧水槽へと入りますが、その前に構造の紹介をしている絵の写真です。

下の写真の絵で、左下の調圧水槽に雨量などが多い場合に水を流し込んでためておきます。その後、川の水位が下がったり、雨があがってりして、流しても安全になったと判断できた時に、右側へと流します。見学できるのは実際にその中に降り立ってみる事ができる左下の調圧水槽と、調圧水槽から排出方向にある建物にあるポンプを、ポンプ室内に入って、見ることができます。

首都圏外郭放水路・庄和排水機場説明図

首都圏外郭放水路・庄和排水機場説明図

縦穴の周りの壁についた階段をぐるぐる回りながら降ります。一番下から見上げるとちょっと不思議な感じでした。

調圧水槽への入口階段のある縦穴を下から見上げる

調圧水槽への入口階段のある縦穴を下から見上げる

そして水槽へと入って行きます。入口は流出経路の 1 本で、流出経路を区分けする壁があるため少し狭いです。その先に水槽本体の広がりが見えてわくわくします。

調圧水槽への入口

調圧水槽への入口

その先に広がるのが調圧水槽の本体です。

首都圏外郭放水路調圧水槽の内部

首都圏外郭放水路調圧水槽の内部

柱に何か書いてあります。上は「定常運転水位」と読めますが、下の方は最近泥水に浸かったのか、汚れていてよく見えません。近寄ってみると「ポンプ停止水位」と書かれていました。

ポンプ停止水位の表示

ポンプ停止水位の表示

けっこう高い位置ですが、この水位より低くなると、ポンプのインペラより低くなることや、流出水路の天井の高さより低く、空気が入ってしまうことなどのため、吸い上げることがもうできません。なので、この位置でメインのポンプは停止しなければならないのだそうです。

奥行方向に向かって写真を撮るとこんな感じです。ND フィルターはありませんでしたが、一番絞ってなるべく長時間露光になるようにしてみました。5 ~ 6 人ぐらいは視界にいましたが、ほとんどの人は写っていないので成功です。右奥の方にかなりブレて写っている人がいるので、シャッタースピードの遅さがわかると思います。中央やや左に写っている人は、この人も三脚を立てて長時間露光で写真を撮っている人で、ほとんど動いていなかったためにこんな感じで写ってしまいました。

首都圏外郭放水路調圧水槽内

首都圏外郭放水路調圧水槽内

ここに行った人の Blog などを見ると、水槽中心部分の広い部分の写真が多いですが、左右には段差がある水路部分があり、そこもかなりいい感じの構造をしていてかっこいいです。

首都圏外郭放水路側面の水路

首都圏外郭放水路側面の水路

流出側は上部にゲートがあるため天井から光が入ってきています。その部分の真下へは行けなくなっていますが、写真にとるとちょっといい感じでした。

ゲート操作装置部分から差し込む日の光が美しい流出側

ゲート操作装置部分から差し込む日の光が美しい流出側

流入側には巨大な流入口があり、立坑が口を開けています。ここから大量の水が流れ込んでくるのです。

首都圏外郭放水路流入側の立坑

首都圏外郭放水路流入側の立坑

最後に、少し前に野球観戦に行っていた時に近くにいた少年の真似で白黒モードで撮って以来、時々使っている白黒モードで撮ってみました。

首都圏外郭放水路・調圧水槽 (地下神殿)

首都圏外郭放水路・調圧水槽 (地下神殿)

調圧水槽内にはいくつか解説のパネルが置かれていましたが、その 1 つはマンガでした。そのマンガの中身が「世のため人のための無料奉仕じゃ!!」と叫んでいるセリフがあるけっこうブラックなもので、お役所だなぁと思いました。

ブラックマンガ「世のため人のための無料奉仕じゃ!!」

ブラックマンガ「世のため人のための無料奉仕じゃ!!」

帰りの階段は途中まで調圧水槽の中にあります。

帰り (上り) 階段の一部は調圧水槽内

帰り (上り) 階段の一部は調圧水槽内

この階段の手すりがコンクリートではない部分は、施設稼働時には水の流れを妨げるので、おそらく取り外すのだろうと思いますが、その割にはしっかりと固定されていました。

一度外に出て、今度は水を吸い上げるポンプ室の側に入ります。巨大なポンプが 4 台並んでいます。

首都圏外郭放水路・排水ポンプ

首都圏外郭放水路・排水ポンプ

このポンプの動力源は、重油ガスタービンエンジン・三菱 MFT-8 です。

ポンプの動力源・重油ガスタービンエンジン

ポンプの動力源・重油ガスタービンエンジン

ポンプの動力重油ガスタービンエンジン・三菱 MFT-8

ポンプの動力重油ガスタービンエンジン・三菱 MFT-8

このエンジンは本来の燃料は JET-A などケロシンである航空機用のジェットエンジンを購入して、それを重油ガスで稼働するように改造したものだそうです。運転するとジェット旅客機と同じような音がして、もちろん、ジェット旅客機と同じように灯油のにおいが広がるそうです。

ポンプ室のある建物屋上から風景を見ていたら、ちょっと離れた場所でグライダーの飛行機曳航 (エアロトウ Aero Tow) が見えました。関宿滑空場か宝珠花滑空場のグライダーだと思います。久しぶりに飛びたいなぁ…

グライダーが飛行機曳航で離陸しているところが見れました

グライダーが飛行機曳航で離陸しているところが見れました

この首都圏外郭放水路は、その他にない見た目のために、アクションもののテレビドラマの撮影や、ミュージシャンのビデオクリップ撮影などにもよく使われています。また、今回のような一般の人が見に来るためのイベントもあるため、ニュース番組や旅番組などでも取り上げられることがあります。ポンプ室の建物の 3F 通路には、そういった時にもらった色紙や、撮影された写真などが展示されています。他にもたくさんあったのですが、写真をずらずら並べるのもどうかと思うおで、1 枚だけ代表ということで、水樹 奈々さんの写真とサインです。

首都圏外郭放水路・水樹 奈々の Video CLIP 撮影時の写真と、サイン

首都圏外郭放水路・水樹 奈々の Video CLIP 撮影時の写真と、サイン

なかなか楽しいイベントでした。